キナバル山登山

お客様;新島 修 様
旅行期間;2010年7月3日〜7日
目的地;キナバル山

キナバル山登山(2010.7.5登頂)に関して、感想を述べさせていただきます。

じつは、今回のキナバル山の登山は、初めて経験する海外登山ツアーでした。

■当初、他社へお願いして予約金まで支払い調整していたところ、「ご希望の日程では、山荘の予約が取れません。9月X日へ変更していただけると可能なのですが...。」とのこと。山行予定の期日がしっかり入った立派なパンフを作成しておきながら、「何故!?」と思うしかありませんでした。その返事が返ってきたのが、5月下旬。

これから他の旅行会社へあたっても駄目だろうと落胆していましたが、いつか旅行案内雑誌に載っていた旅行会社を思い出し“ダメモト”と“モシカシテ”の入り混じった気持ちで電話を入れました。そして、我々の希望日程を話したところ・・・何と!早急に調整してくれるとのこと。
そして数日後には、具体的な日程まで決まった資料を手中に納めることが出来た次第です。

それはそれとして、まず、ジスコ・ボルネオ旅行社から詳細な内容が書かれたパンフレットがいずれ送付されてきますが、事前にweb等を利用してキナバル山の関連情報を収集しておくことをお薦めします。物事は段取り八分でほぼ決まるといいます。事前に情報を得ておくことで、いざという時に役に立つことが多いと思います。

■次に、今回の旅行で一番心配していた事は、「食べ物」と「高山病」対策でした。
食べ物について、特に好き嫌いの多い方は、ある程度の食べ物(火気を必要としない非常食など)を持参すると良いと思います。
ちなみに私が持参したのは、穀類加工品(雑穀畑)、フリーズドライ(蟹雑炊)、カップスープ、アルファ米、ゼリー等でしたが、アルファ米以外は全て食べ尽しましたね。

※食事例:往・復路の昼食(お弁当)は、「ハムと鳥肉ハムのミックスサンド、茹でたまご、小型のりんご、そしてフライドチキン」。レストハウスでは、朝・昼・晩とも基本的にバイキング方式でほとんど同じ内容の物でした。※食事例:往・復路の昼食(お弁当)は、「ハムと鳥肉ハムのミックスサンド、茹でたまご、小型のりんご、そしてフライドチキン」。レストハウスでは、朝・昼・晩とも基本的にバイキング方式でほとんど同じ内容の物でした。

■高山病についてですが、私の場合、標高3,000mを超えると軽い高山病の症状が出ることです。頭痛を覚えはじめ、食欲が無くなり、思考力が低下するなど、国内の山(富士山はもとより北岳や槍ヶ岳など)でも同じ症状を経験していましたので、とにかく数日前から「規則正しい生活」を実践して体調を整え、レストハウス(標高3,273m)では出来る限り「アルコールを(少し)控え」ました。その結果、ほとんど苦しまずに済みました

 

なお、「登山ツアー」という一種の団体行動でしたので、見知らぬ方と行動を共にすることになりますが、今回「縁」あって同行したメンバーは、それぞれ個性的な方々ばかりでした。
まず、ソロの若き“山ガール”二人。一人は、キリマンジャロへも行っている同郷(県)の“白衣の天使”(言い方が古い!)と高山病で苦しんでも、いつも元気な“バリ3”の京都っ子。
また、ここ10年ほど山へ同行させてもらっている方で、ハセツネカップ、安中サムライマラソン、外秩父七峰縦走などに常に出場している強靭な体を持っている60歳台のK氏。

仲間たちそして、特にチキンが大嫌いな“年を重ねても好き嫌いの多いオヤジ”の私を含め、計4名の老若男女(老男若女?)のユニークなメンバーでした。

(右の写真: 一期一会の仲間たち)

更に最近、某 斜め45度の美人アナウンサーさんのガイドもしたという日本語の達者なガイドのアストンさん。と山岳ガイド、そしてティーンエージャーのポーター。・・・なんと贅沢な山行ですね。

 

さて、山道の状況ですが、

第一日目のティンポホン登山ゲートからラバンラタレストハウスまでの登山道について(休憩込みで5時間チョットでした)、周辺の植物はシダ類が多く針葉樹がほとんど無いだけで、国内の登山道とそう変わらないと感じました。ただ、階段状のステップが比較的多く、それがまた1ステップの高さが高い。私の足が短いせいだけでは無いと思います。たぶん。

 登山客の方々は多種多様で、基本的にハイキングスタイルの西洋系の方、ほとんど普段着の東南アジア系の方、にぎやかな(過ぎる?)中国系の方など。もちろん、日本の中高年の団体とも行き会いました。(わが身を忘れて言いますが、)どこへ行っても中高年の登山者は元気ですね。

※ティンポホン登山ゲートで行う入山に際しての各種手続き(約40分くらい)は、全て日本語ガイドのアストンさんが対応してくれました。

(右の写真:アストンさん)

アストンさん
ロウズピーク

第二日目のレストハウスからロウズピークまでの道ですが、標高差約800mゆっくり歩いて、上り3時間30分。

(上の写真:ローズピーク 4,095m)

その他感じたことですが、

寒さ対策について、念のためと思い「シュラフカバー」を持参しましたが、まったく不要でした。室内にいる限り寒さはほとんど感じませんでした。ただし、レストハウスのシャワーは、「温水は出ない」と思ったほうが良いでしょう。(女性側は温水が出たようですが。)

日本国内で風呂やシャワーが使える山小屋は徐々に増えつつあるようですが、現実何軒あるのでしょうか。発汗しても体臭の薄い日本人からすれば、あまり必要に感じないのは私だけでしょうか。消臭作用のあるアンダーウエアーもあるし。(...でも時代が違うかな。)

天候については、今回7月上旬でしたが、午前中晴れ(曇り)そして午後は雨(スコール)のほぼその繰り返しでした。今回、ほとんど午前中のみの行動で済みましたので、雨具の使用もありませんでした。

ウエアーですが、登山ゲートからレストハウスまでの区間は、半袖〜薄手の長袖シャツ程度。

レストハウス〜頂上区間は、早朝出発のこともありますが、レインウエアー若しくは防寒ウエアー(頭と手への防寒対策も)が必須です。LEDのヘッドランプも忘れずに

<あらためて感じた自然の驚異>

第一日目の午後、レストハウスでのんびりしていると、突然雨が降り出しました。

頂上方向の岩壁を見ていると、一筋の細い流れがいくつも出来始め、ちょっとした窪みに徐々にそれらが集まり、いくつかの「沢」状のものが現れました。そして暫くすると、その下流には大きな単なるV字型の枯れた沢が、大きな飛沫を上げながら流れる「川」となってしまいました。

もし、頂上を目指して岩山ルートを歩いている途中にこのような雨が降り出したら、どうなってしまうのでしょう。想像したら背筋が寒くなってきました。

 

<キナバル登山日程について>

私のお薦めは、「ラバンラタレストハウス2泊」、と「下山路は、マシラウルート」です。

山荘に2泊することにより、体調を整えることができ、結果的に高山病対策となります。また、1日当りの下山距離(時間)が分割することになり足への負担が緩和されますので、下山が苦手(足を痛めやすい)な方には、是非お薦めします。

 

<キナバル登山日程について>

私のお薦めは、「ラバンラタレストハウス2泊」、と「下山路は、マシラウルート」です。

山荘に2泊することにより、体調を整えることができ、結果的に高山病対策となります。また、1日当りの下山距離(時間)が分割することになり足への負担が緩和されますので、下山が苦手(足を痛めやすい)な方には、是非お薦めします。

空模様マシラウルートは、ウツボカズラを始め、体長15cm位ある三葉虫のようなホタルの幼虫やでかいナナフシなど、色々な動植物と出会えるでしょう。また、比較的急登であったあの道を再び下りたくは無かったからですね。

<唯一残念だったこと>
サザンクロスが見られなかった。
(じつは、一番小さい星座だったためか、見極め出来なかった。)
(写真右:登頂後、レストハウスへ戻ったらこの空模様)

ジスコ・ボルネオ旅行社へ。

商売とはいえ、申し込みから催行まで短期間にもかかわらず、親切丁寧に対応していただいた石田さんには、ただ「感服」するばかりです。御礼を申し上げます。

そして、やはり『ボルネオのことなら...』という企業理念を持つ、旅行社でした。

同行した皆さまへ。

今回、関わりのあった皆さまのお陰をもちまして、良い思い出ができました。今後も無理をせず安全に、山に魅せられた山行を続けられるよう祈願いたします。ほんとうにありがとうございました。

最後に、出来る限り「役に立つ情報」を念頭に感想を述べるつもりでしたが、予想通り支離滅裂な乱文となってしまいました。また、この“定年記念海外登山初挑戦”の旅行手記を飽きもせず最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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